北アルプス・岳沢ヒュッテが無人化 

北アルプス・穂高連峰への登山基地となる岳沢(だけさわ)で、2006年の雪害で全壊した岳沢ヒュッテの経営者が今季の売店営業を断念した。現地は1956(昭和31)年のヒュッテ開業以来初めて無人となるため、水場やトイレがなくなり、テント設営もできない。救助や避難の拠点機能も失うことから、関係者は安全な登山や、携帯トイレの持参などマナーの徹底を求めている。
岳沢は上高地から前穂高岳、奥穂高岳などに向かう途中にあり、標高約2200メートル。冬から春に穂高連峰からの雪崩にたびたび遭う。2006年4月は特に残雪が多く、岳沢ヒュッテの小屋開け延期を決めた後、経営者の上条岳人さん=当時(69)=が事故で亡くなった。その後、小屋の倒壊が分かり、責任者となった長女の明穂さん(44)が支配人らとともに06、07年と仮小屋を建てて売店を営業。仮設トイレも登山者に開放したが、採算が取れないことなどから継続を断念した。
ヒュッテは岳沢の管理や穂高連峰周辺の遭難救助の拠点だった。それがなくなるため、山小屋関係者でつくる北ア山小屋友交会の穂苅康治会長は今季について「穂高から岳沢へ下る登山者はこれまで以上に滑落などへの注意が必要だ」と話す。今季の登山道維持や現地の見回り態勢は、近く同会など関係者が協議して決める。
明穂さんは小屋の再建も含めて今後の方針を探っているが、資金面や再び雪崩に遭う心配などから単独では結論を出せていない。このため友交会とも相談している。
山岳観光を重視する松本市は、担当者が6月下旬に現地を視察。登山者のための小屋やトイレの必要を指摘するものの、「すぐ行政が手を出すわけにもいかない」とする。友交会は今季終了後、行政への支援要請を含めて具体的な対応を検討するといい、市はそうした動きが出れば、県や国と連携して後押しする準備はあるとしている。
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[ 2008/07/16 23:53 ] その他 | TB(0) | コメント(-)

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